インタビュー

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WEBマガジン B plus で紹介されました

2011年10月13日木曜日

11/10/13 BIKE Road Racer KAW + 2cycle engine type


KR500

KAWASAKI も、500でGPに参加したのが遅く、1980年からでした。

エンジンは最もオーソドックスな 2cycle square4 rotary disc valve 。

その代わりに、車体が凝っていて、アルミモノコックでした。


コーク・バリントン(1958 南アフリカ出身) という1978,1979年の250,350 ダブルタイトルの子飼いの選手で戦いましたが、印象では今まで書いてきた、超有名選手達と同レベルとは言えない感じで、 machine もいまいちで、あまり良い成績を収められないまま、1982年までの3年間で参加を止めてしまいました。

当時は、Road Racer の黎明期で、ものすごいエネルギーを他のメーカーが注ぎこんでいましたから、KAWASAKI の体力ではかなわなかったって感じでした。また、シャーシー側の理論(縦・横・ねじりの剛性がどう操縦性に影響するか等)が確立しておらず、モノコック構造等の導入よりもっと以前の詰める作業のほうが重要な時期でしたから、アイディアだけでは勝てませんでした。

2cycle の工程(Wikiより)

KAWASAKI はあんまり活躍出来なかったので短くなっちゃいました。で、2cycle エンジンの解説をまとめます。いい絵がWikiに載ってました。(執筆者に感謝)

爆発して、ピストンが下降すると、途中で図中左の排気口が開き、排気ガスが排出され、更に下がると、今度は右側の吸気口が開き、前工程のピストン上昇中にクランクケースに吸い込んでいた混合気が、ピストン下降の圧力で吹きこまれます。それを繰り返すわけです。

今まで書いてきた*****valve という呼称は、図中クランクの右側に描かれている小さなバルブ「吸気バルブ」の型式の事です。

図はreed valve に近いです。reed は木管楽器の reed と同じで「葦」の事です。ペナペナした板状のバルブですが、吸気されると負圧で開き、正圧で閉じます。混合気の逃げはありませんが、吸うときの抵抗が大きいです。



piston valve

左図のシリンダー右側に、穴が開いています。ピストンの上昇とともに開口し、吸気します。タイミングが下死点を境に対称で、混合気の流れに遅れがあるため、やや損をする角度があり、これが混合気の逃げにつながりますが、開口中の抵抗は少ないです。
更に、クランクケースからシリンダーへ混合気を送るポートが、シリンダー周りに通常5列ほどあるので、その隙間に吸気口を設ける事になり、スペースが苦しそうです。

http://www.2stroke.jp/engine2.htm







rotary disk valve

クランクに直に一部切り欠いたディスクを取り付け、そいつで吸気を制御します。最もタイミングの自由度が高く、開口時の抵抗も少ない、レーシングエンジンに理想的な形式。あえて言えばロータリーディスク分パーツが増えます。












時代が新しくなって、1994年には Aprilia が250のチャンピオンを取りますが、YAMAHA の蓄積した開発力を持ってしても、リードバルブはロータリーディスクバルブに勝てないんだとわかった瞬間でした。この後、YAMAHA もロータリーディスクバルブの250ワークスマシンを開発したらしいですが、レースには投入していません。http://www.geocities.jp/noda_keni/y/yzr-rv/yzr-rv.htm

1997年には、日本人の誇り 原田哲也 が、リードバルブのYAMAHA を見限り、ロータリーディスクバルブのAprilia に移籍してしまいました。原田の自負があってこそでしたが、小排気量ではロータリーディスクバルブの優位性が大きかったのだと思います。
原田+Aprilia   Cool Devil




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