その意味では、Citroën DS は、本当に特別です。
1955 のクラウン 同時代の車に見えますか?
WWⅡが1939-1945 なので終戦後10年目の発売ですが、戦前の1938から開発が始まっていて、開発要素があまりに多く遅れたのです。
この種の用途に使える小型コンピューターなどなかった時代に、油圧バルブと機械的ポンプ機構の組み合わせだけで高圧オイルラインを介し、懸架機構を自律制御するものは乗用車用のエア・サスペンションとしては最も早い実用例であり、野心的なシステムであった。(wiki より)
空気バネと油によるダンパーに、各車輪毎の自動車高調整を組み合わせたもので、荷重の増減による車高の上下は完全にキャンセルされますが、現代のアクティブSUSのような機能はありません。
また、上記システムのために油圧ポンプを持っているので、これを当時最新だったパワーステアリングと、ブレーキのサーボ、半自動変速機にも使っています。
結局のところ、革新的で高価な油圧制御を車高調整にしか使えていないので、なんだかなーって感じですし、シトロエン以外には広まることもありませんでした。
DSのすごさはハイドロニューマチック・システムとともに語られることが多いですが、私は、むしろ Design 自体の方が重要だと思います。
ボディデザインを手がけたのは、シトロエンの社内デザイナーで、トラクシオン・アヴァンや2CVのデザインも行ったイタリア人のフラミニオ・ベルトーニである。
ベルトーニは、トラクシオン・アヴァンのスタイリングに改変を加え、さらに極度に徹底して流線型化することでDSのデザインを作り上げたとされるが、結果的にはほかのあらゆる自動車と隔絶し、「宇宙船」とまで評されたデザインを実現した。それは1955年時点におけるもっとも進歩した空力デザインの一つである。(wiki より)
当時、まだ内装用の材質としては一般的でなかったプラスチックやビニールを多用していたのも特徴である。しかも白系統など、従来では考えられなかった大胆な色遣いを行い、材質の弱点を目立たせない工夫がためされていた点でも、高度なインダストリアル・デザインであった。
シートはウレタンフォームを大量に用い、ベロア系生地の表皮を与えた贅沢な構造である。ソファーのように身体が沈み込むゆったりとしたシートと、ハイドロニューマチック・サスペンションとの組み合わせによって、しばしば「雲にでも乗っているような」「船のような」などと形容される独特の乗り心地が実現された。(wiki より)
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