まず最初のFF車。
やっぱり技術革新はフランスなんですね。
FFの技術的メリットは軽量化です。長いドライブシャフトが不要になりますから。以前にTVの番組で、同じ出力のFRとFFでレースしたらどっちが早いか、とレーサーに聞いていましたが、軽さでFFとの答えでした。番組名もその時のレーサーが誰だったかも思い出せませんが。
FFは、前輪を駆動するので大きくハンドルを切った時にも、動力をスムーズに伝える「等速ジョイント」が必要になりますが、この7CVでは、完全な等速ジョイントは使っていませんでした。
本当は最初のFF市販車はというとこの車ではないんですが、FFを有名にしたのは間違いなくシトロエン7CVです。先進のモノコック構造で、低重心・広い車内等いわゆる名車です。
次はFFといえばミニですね。
いろいろお話がある、有名な車です。私が書く事もないので、等速ジョイントの話だけ。
この車の頃から「等速ジョイント」が実用化され、ミニには量産型ボール式等速ジョイントが使われています。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%9C%A8%E7%B6%99%E6%89%8B
wikiの自在継手です。動画があって上が7CVのもの(2つ使用)下がminiのものです。
ちなみに、ミニは車輪側に等速ジョイントを置く初期の車ですが、車体側に置く場合は等速+若干の長さ変動も吸収しなければならず、実用化がさらに後になりましたが、日本のTNTが世界初に市販化し、スバル1000(1966)が初採用でした。
流れで今度はRRにしましょうか。
なんつってもビートルは外せませんね。
頑丈で悪路や厳しい気候でも酷使に耐え、材質・工作が優秀で整備性も良く、大人4人を乗せて経済的に高速巡航できるこの車の性能・品質は、1950年代に至ってもなお世界各国の新型小型乗用車に引けを取らないものであった。(wikiより)
RRは順当なら次にポルシェでしょうが、あまり好きじゃないので止めます。
でアルピーヌにします。
RRによるトラクションの強さと軽量が強みだったそうです。1600S が730kg位、人が乗っているとぎょっとする程コンパクトなのが判ります。ポルシェが嫌いなのは、あの大出力でRRは無理だと思うからで、このアルピーヌ位がRRのメリットを活かせるサイズじゃないでしょうか。
ポルシェについては、以前の「CG TV」で中嶋悟が内外のスポーツカーをどっかのサーキットを借り切って次々に試乗し、インプレッションを語るという企画をやってましたが、中嶋ですら神経質で嫌だという意味の事を、やんわり言ってましたから。アマチュアなら推して知るべしです。
んじゃミッドシップ。
これはもうカウンタックでしょう。
同じランボのミッドシップはミウラが先ですが、大排気量横置きエンジン等ミッドシップのお初らしい構成上の無理があり、実用になる(こんな車に実用という言葉はふさわしくないかも)最初のミッドシップはこちらでしょうね。
有名な折り返し式の駆動系等、ホイールベースを縮めるための設計が徹底していて、つま先の位置もFアクスルとほぼ同一で、これもホイールベース短縮のためですが、相当オフセットがきついはずです。いや、体全体が内側に追い込まれる設計なんでしょう。サイドグラスの寝方はただ事じゃないですもんね。
で、今のミッドですが、こないだ「CG TV」で絶賛のマクラーレンですね。
モンロー社が開発したアクティブサスペンションは「プロ・アクティブ・シャシー・コントロール」だ。
プロ・アクティブ・シャシー・コントロールは左右のダンパーの伸び側室と縮み側室を互い違いにオイルラインで結ぶことでロールを制御している。コーナーリング中は外輪のサスペンションが縮むので、ダンパーピストンより上部(縮み側室)の圧力が高まる。一方、内輪のサスペンションは伸びるのでピストンより下部(伸び側室)の圧力が高まる。高圧と高圧が出会うことでさらに圧力が高まり、この圧力をアキュムレーターで制御することでロール剛性を高めるため、スタビライザーは存在しないのだ。(清水和夫 carview.co.jp 12/5/9)
というサスが乗り心地とロールを完璧にコントロールして、恐ろしく良いらしいです。モンローってアメリカのダンパーメーカーですね。
こんどのマクラーレンは価格も \20,000,000 台で、以前の3座の億超とは違って現実的価格です。(どこがダー。)
こりゃー夢に出てくるな~今後。
ちなみにカウンタックがこだわっていた、ホイールベースの話を。
市販車でハンドリングの善し悪しを言う速度域は150km/h以下ですが、F1等のレーサーはそれ以上の速度域がメインになります。従って、市販車ではホイールベースの短縮がハンドリング向上に役立ちますが、レーサーではあまり問題になりません。
カウンタックのホイールベースは2,450mm ですが、現代のF1では3,500mm もあります。全幅はカウンタック1,890mmに対し、F1 1,800mm以下なので F1はひどく細長い車になっています。
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