インタビュー

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2011年9月23日金曜日

11/09/23 アスペクト比

ブログで技術解説するのを止めろ とみなさんお思いでしょう。
でも、言いたい事を書けないで何のためのブログだ。っと開き直って書かせて貰います!

人力飛行機もグライダーも、


小さな力で遠くまで飛ぼうとする飛行機は皆、翼がほっそりして綺麗なプロポーションをしてます。

この細長さをアスペクト比と言い、直訳すると「縦横比」です。この言葉はTVの画面でも使います。細長いモニターも今はありますからね。今回書くついでにググったら、aspect と書いて、ラテン語の「見ること、外観」が語源だそうです。


別にかっこ良くしようとして、あんな細い主翼にしてるわけじゃありません。

翼の本職は、浮力を得て機体を浮かせることですが、
この仕事を効率よくさせようとすると、ああいう細い主翼になってしまうんです。



これは、驚いた事に鳥でも同じで、猛禽類の様に素早い方向転換を必要とする者は、分厚く、アスペクト比の小さな翼を持ち、アホウドリの様に、圧倒的に飛んでいる時間が長い者は、アスペクト比が大きい、細長い翼を持ってます。
アホウドリは繁殖期以外は、地上に止まらないそうです。飛んでいるか、洋上に浮かんでいるかなんだそうです。

なんで細長いと効率がいいのか理屈がわかってて、翼の端っこはあんまりイイ仕事ができなくて、翼端から回りこむ空気があり、回りこむ空気は浮力を作り出さないからです。
戦闘機が上空を飛んでいるとき地上から見上げていると、翼の端っこから飛行機雲をシューっと引いている時があります。



あれは回りこむ空気がスパイラルを作って、気圧が低下、湿度を保てなくなり、余った水蒸気が
液化、上空なので凍って雲になるって理由なんです。

理屈は、わかってるんですが効率を上げるとみんな綺麗になるので、なんか「物理の法則を
決めた神様のセンスがよほど良かったんだな~」っみたいに思いませんか?

因みに早い飛行機の翼はアスペクト比が小さいですが、これは強度の問題が効率より重要に
なるからです。最近のジェット戦闘機は皆、推力が大きくて、ある程度速度を獲得すると
垂直に上昇できます。

こういう機体に、効率はあまり重要じゃないんです。翼が無い機体すらありますからね。


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