Derailler の続きです。
Derailler は、単順な構造をしていて、チェーンがギヤにかかる直前に横にずらすだけです。
リア側は、ギヤの歯数差を吸収するテンショナーを兼ねているので、2つのプーリーがチェーンを挟む様になっていますが、フロント側は、そのものズバリで、板がチェーンをずらすだけです。
それをレバー側で引き、チェーン側は引かれたまま動くのみです。
じゃ、どこに技術の優劣があるのかというと、ギア です。
最近のスポーツ用自転車のギアを見たことがありますか?遠目には昔から同じに見えますが、近寄ってよく見ると実に複雑な構造をしています。
フロント・リアにきょうつうしているのは、ギア歯が対称でない事。ギアがチェーンに引かれる側は通常のスプロケットと同じ立ち上がり方をしてますが、反対側はなだらかな形です。
フロントの内側の写真では、ギア歯が斜めに切られている事(のこぎりの歯のよう)、また、途中に斜めに長円形上のピンが打たれていて、その前後には切削加工がしてある事が判ります。
このピンがキーで、円周上に何箇所かこのピンが打たれていて、ここがチェーンを拾い上げて変速のきっかけになっています。前後の切削加工はこの時にチェーンが踊るので、その逃げが作ってあるんだと思います。
パチパチシフトは、単に引く側のレバーにインデックスが作ってあるだけですが、そのインデックスまで引かれた時に確実に変速するために、ギア側にこんなにもいろいろな工夫があるんです。
これをシマノが研究して発見した方法です。ズーっと変速の状況を観察して、編み出したそうです。
ディティールにこだわる日本人の面目躍如ですね。このディティールの追求がブレークスルーを生んだんですね。
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